PPAP
パスワード付き(暗号化)ZIPファイルをメールで送り、続けてそのパスワードを別のメールで送るという、日本の企業などで広く行われてきたファイル送信の方法を指す言葉。「Password付きZIPファイルを送ります」「Passwordを送ります」「An号化(暗号化)」「Protocol」の頭文字をとったもので、2016年に大泰司章が、同年に流行したピコ太郎の楽曲『PPAP』にかけて皮肉を込めて名づけた。安全そうに見えて実際の効果は乏しいとされ、2020年ごろから官公庁や企業で廃止の動きが広がった。
名前の由来
命名者の大泰司章は、当時、日本情報経済社会推進協会(JIPDEC)に所属していた。ピコ太郎の『PPAP(ペンパイナッポーアッポーペン)』が「プロトコルっぽい」という指摘をヒントに、形だけのセキュリティ5対策として問題提起する意味で名づけた。大泰司はのちにPPAP総研の代表となっている。
問題点
- 同じ経路でパスワードを送る — ファイルとパスワードを同じメールの経路で送るため、通信を盗み見られればパスワードも一緒に知られてしまう
- ウイルス対策をすり抜ける — 暗号化されたZIPファイルは中身を検査できないため、ゲートウェイ型やサンドボックス型のウイルス対策で検知されにくく、マルウェア2の配布に悪用されやすい
- 暗号の強度が不十分 — ZIPのパスワードは総当たりで解析されやすい
- 使い勝手が悪い — 受け取る側に解凍の手間がかかり、スマートフォンでは特に扱いにくい
廃止の動き
2020年11月、平井卓也デジタル4改革担当大臣が中央省庁でのPPAPの廃止を表明し、同月26日から内閣府と内閣官房で実施された。民間でも、日立製作所が2021年10月に、同年12月以降グループ全体で廃止すると発表するなどの動きが続いた。代わりの手段としては、オンラインストレージ、ファイル送信サービス、ビジネスチャット、メールの暗号化などが挙げられている。
要確認
- 「PPAP」という呼び名を初めて公に使った場(講演、記事など)と時期の詳細